共働き夫婦やDINKsが中古マンションを購入する際、立地や間取り、購入価格などとともに意識して欲しいのが「住宅設備」です。便利な設備がしっかりと整っているかいないかで、暮らしやすさ、生活の快適度が変わります。共働き夫婦やDINKsにとってあると便利な設備をご紹介していきます。
共働き夫婦やDINKsの場合、マンションの設備にこだわったほうがよい理由
共働き夫婦やDINKsは夫婦ともに忙しく、平日などはどうしても時間に追われることが多くなります。仕事と家事を両方こなさなくてはならず、子供がいればさらに育児も加わって、自分の時間を確保するのが難しいと感じる人も少なくないでしょう。
そこで上手に活用したいのが家事の時短を助けてくれる住宅設備です。夫婦で協力し合うことも大切、いろいろな小技や裏技を使うのも効果的ですが、家事をサポートしてくれる設備がそろっていれば確実に毎日の家事の手間と時間を減らせます。
便利な機械や道具に頼ってしまって家事を効率化し、「無理に頑張らなくてもよい」状況を作っておけば、生活にも気持ちにも余裕ができるはずです。夫婦でゆったり過ごす時間や、趣味に没頭する時間を持つことも可能になります。共働き夫婦やDINKsこそ、マンションの設備にはとことんこだわるべきでしょう。
共働き夫婦やDINKsの家にあると便利な設備
具体的に、「家にあると便利な設備」にはどのようなものがあるのでしょうか。以下の中にはマンション購入時に最初から備わっていないものもあります。とくに中古マンションの場合は、住む前にリノベーションをして必要な設備をそろえてしまったほうがよいでしょう。
食器洗浄乾燥機
1回の洗い物にかかる平均時間は20分ほどですが、食洗機があれば約5分ですみます。強力な洗剤と高圧水流で洗って高温乾燥できる食洗機を使えば、手で洗う場合よりも食器をきれいに洗えて除菌もできます。フライパンなどの調理器具も洗えます。水道代がかかると思う人もいますが、実は手洗いよりも節水できます(電気代はかかります)。
食器洗浄乾燥機は、据え置きタイプとビルトインタイプに分けられます。据え置きタイプは置き場所を取ってキッチンの作業台が狭くりますが、コンパクトで後付けが可能で、比較的安価で求めることができます。人数が少ない家には十分な大きさです。ビルトインタイプは、すっきりとシンク下のスペースに納まって邪魔になりませんし、不意の来客の時に食器などさっと隠すことができます。ただし、キッチンを作る際に最初から作るか、システムキッチンの一部を変更しなければいけません。自分設置は出来ないので本体価格のほかに工事費がかかります。
室内物干しもしくは浴室換気乾燥機
天候に左右されずいつでも洗濯物を干せるのが室内干しの利点です。花粉や黄砂、PM2.5などによるダメージからも衣服を守ることもできます。
室内干しをすることを前提に、最初から室内物干しのための設備を備えておくと便利に利用できます。壁に設置した箱からワイヤーを引き出して洗濯物を吊るせるようにした壁設置型、天井からポールを引き下ろせる、あるいはリモコンでポールと竿が降りてくる天井設置型などがあり、間取りや用途によって選べます。
また、浴室換気乾燥機も便利です。衣類乾燥だけでなく、浴室乾燥によるカビ対策、浴室の暖房機能・換気機能・涼風機能も備えていて、ミストサウナ機能や打たせ湯機能がついている機種もあります。外干しができない高層マンションでは標準装備となっていることも多く、ビルインタイプ以外に後付けで設置することも可能です。
生ごみディスポーザー
ディスポーザーは家庭で出た生ごみを細かく粉砕処理してそのまま下水道へ流すキッチン設備です。シンク下に設置できるので見た目には通常のシンクと変わりません。使い方はいたって簡単で、水を流しながら排水口に生ごみを投入して蓋をし、スイッチを入れるだけです。
すべての生ごみが処理できるわけではありませんが、生ごみの約70%を減らせると言われており、匂いや衛生面でもあると便利です。生ごみディスポーザーも最新のマンションでは標準装備されていることが多く、人気の高い設備です。反面、ランニングコストが割高になることと、こまめはメンテナンスが必要になります。
大型パントリー、収納
パントリーとは主に食品、飲料、調理器具などをストックするためのキッチンの近くに備えられた収納棚、収納スペースのことです。食品をネットなどで大量購入して置いておくのに重宝します。
もっとも使い方は自由なので、食品に限らず大型パントリーを一般的な収納や見せる収納棚のように利用することもできます。リノベーションでウォークインタイプの小部屋や「玄関土間」などを作って、そこに大型パントリーを備え付けるといったアイデアも面白いでしょう。季節ものの家電や普段使わないトランクなども保管できます。
収納は多いに越したことはありません。日本の家はコンパクトなだけに、優れた収納スペースやグッズがあります。パントリーなどうまくカスタマイズして利用できる便利なスペースです。
フィルターレスの換気扇
キッチンの中で掃除が面倒な場所と言えば、真っ先に思い浮かぶのが換気扇(レンジフード)ではないでしょうか。換気扇の機種によっては、2~3ヶ月に1度のフィルターやファンの手入れが必要です。
一方、最近は掃除や手入れが簡単な換気扇も多く発売されています。フィルター自体がないもの、あってもフィルターとファンを自動洗浄してくれるもの、「10年間本格的な掃除不要」を謳った機種もあります。キッチン周りの掃除の手間を少しでも減らしたいなら導入を検討すべきでしょう。性能の高い設備はどうしても初期費用が掛かってしまいますが、ランニングコストや設置後の手間などを考えるとお得かもしれません。
追い炊き機能付き浴室
お風呂のお湯が冷めたときに再び温め直すことができるのが「追い焚き機能」です。いつでもすぐお湯を温めて入浴したいという人にとっては欠かせない機能でしょう。
マンションのリノベーションでこの機能を希望するときは、「追い焚き管」が設置されているかどうかを確認する必要があります。追い焚き管をあとから設置するには外壁に管を通すためのスリーブ(穴)を開けなければならず、こうした工事はマンションの規約で禁止されていることが多いためです。仮に工事が可能でも費用が高額になることがほとんどです。
追い焚き機能が使える物件は給湯器のリモコンに追い焚き用のボタンが付いています。また、給湯器に追い焚き管が接続されています。住居に追炊き機能必須の方は、内覧の際などに必ず確認することをおすすめします。
独立洗面台
トイレや浴室と切り離された洗面台のことを独立洗面台と呼びます。浴室に入る必要がないので気持ちよく洗面台を使えるだけでなく、収納スペースが広く、電源があり、鏡が大きく曇りにくいといったメリットがあります。忙しい朝に洗顔、スキンケア、メイクアップ、ヘアスタイリングなどをすべてその場で行えるのも助かるでしょう。
共働き世帯やDINKsにとってこれらの設備は生活を快適にする味方です。また、「DINKs向き」としてさまざまな設備を整えたリノベ済み物件もあります。物件選びや設備選びの参考にしてください。