賃貸物件に住むDINKsの方々で「このまま賃貸物件に住むか、それとも物件を購入すべきか?」で迷っている方はいらっしゃいませんか。賃貸物件と購入物件はそれぞれメリットがあるため、一概にどちらがお得だと断言できません。DINKsが賃貸物件に住むメリット、購入物件に住むメリットについてご紹介します。将来の住まい探しでお悩みのDINKsは参考にしてみてください。
DINKsが賃貸物件に住むメリット
最初にDINKsが賃貸物件に住むメリットをご紹介します。
ライフスタイルの変化に対応しやすい
例えば夫婦のどちらかが転勤の多い職業の場合でも、対応しやすいのが賃貸物件です。転勤が決まった時点で、今住んでいる購入物件を売却したくても、すぐに売れるとは限りません。そのまま所有して賃貸物件にする場合も、立地条件の良い物件でなければ、そう簡単に借り手は見つかりません。その場合、ローンの返済と転勤先で住む家賃の両方を支払いつづけなくてはいけなくなります。また、もし子供が生まれて部屋が手狭になったときにも、広い間取りの部屋に簡単に引っ越しできるところも賃貸物件のメリットです。
国が定める住生活基本計画によると2人暮らしに適した居住面積(都市型)は、30~55㎡。主に1LDK、2DK、2LDKの物件が該当します。たとえば、50㎡の2DLKの購入物件に住むDINKsに将来子供が2人生まれたとします。4人暮らしに適した居住面積は50~95㎡ですので、子供が大人になったり、物が多い家庭だったりすると、窮屈に感じるかもしれません。
家族の人数にあわせて、柔軟に引っ越しできるところが賃貸物件の強みといえます。
好きなエリアで物件が探しやすい
賃貸物件は、好きなエリアで物件を探しやすいこともメリットです。不動産会社やエリアにもよりますが、一般的に購入物件よりも賃貸物件の方が取り扱う物件の数が多いといわれています。1つのエリアに定住するよりも、数年おきに引っ越しをして様々なエリアに住んでみたいDINKsは、選択肢が多い賃貸物件がおすすめといえます。
DINKsが購入物件に住むメリット
次は、DINKsが購入物件を選ぶメリットをご紹介します。
資産が手に入る
物件を購入することで資産が手に入るというメリットがあります。一般的に共働きのDINKsは貯金が多いと思われています。しかし、ゆとりのある生活ができるので、かえって財布の紐が緩み、浪費してしまいがち。貯金があまりないDINKsも少なくありません。
賃貸物件と違い、購入物件は毎月住宅ローンを返済することで自分の資産形成につながります。物件次第では毎月支払うローンの金額が賃貸物件の家賃より安くなるケースもあり、差額を貯金することも可能です。
夫婦共働きの場合は、ペアローンで住宅ローン控除を二人で受けたり、または団体信用生命保険を分けてリスクヘッジできることもメリットといえるでしょう。
若いうちから将来の老後資金を計算しやすい
人生の早い段階で将来の老後資金を計算しやすいところもDINKsが購入物件を選ぶメリットの1つ。
今からコツコツ貯金するにせよ、定年後働くにせよ、老後資金の柱となるのは公的年金です。そもそも、公的年金の支給額は持ち家があることを前提に考えられていると言われています。そのため、国や金融機関などが試算する「ゆとりのある老後の生活費」は、持ち家がある人を対象にしているケースがほとんど。老後の住居費があまり考慮されていないので、賃貸物件に住んでいる人はそういった情報を参考にしづらいといえます。
DINKsが今後の家について悩んでしまったらどうするべき?
賃貸物件と購入物件どちらもメリットがあります。どっちに住むべきか判断できなくて困る人もいるのではないでしょうか。
購入物件の住宅ローンの完済額と賃貸物件の家賃総額を比較して、どちらがお得か紹介する雑誌やインターネットの記事をよく目にします。しかし、住居の選択はライフプランに大きく左右されるため、住居費の総額だけで一概にどちらがお得かは判断できません。
持ち家の場合は住宅ローンを完済しても、経年劣化でリフォームが必要になるケースが多く、その分の費用が発生します。また、子供の独立を機にコンパクトタイプのマンションに住み替えをしたいと考える夫婦もいるでしょう。
今後住む家について迷っている人は、子供の有無、老後の生活などのライフプランを夫婦2人でしっかりと考えたうえで、FP(ファイナンシャルプランナー)に相談することをおすすめします。
FPは世帯年収、貯蓄、ライフプランを見て、今は物件の買い時か、それとも控える時期か、プロの目で客観的に判断してくれますし、住宅購入に関わる税制などについてもわかりやすく教えてくれます。また、家計で無駄な出費がないかなどを合わせて診断してもらえることもあります。
賃貸物件、購入物件のどちらを選ぶにせよFPに相談して損することはありません。
DINKsは今後のライフプラン次第で、将来のライフスタイルが今と比べて大きく変わる可能性もあります。そのため、夫婦2人でこれからどんな生活を送りたいかをしっかりと話し合ったうえで、今後の住まいを決めましょう。2人で話し合っても賃貸物件と購入物件のどちらにすべきか判断に迷ったときは、FPに相談することをおすすめします。